第13章 デスゲームの終わり
カルマの声がきこえたとき、私の動きが止まった
須郷は甲高い悲鳴をあげている、何回聞いても耳障りだ
このナイフで殺せば、本当に何もかもが終わる
決着、完全な勝者と敗者の決定
でも、私は剣士じゃない、ここは剣だけで決まる世界じゃない
須郷が白目で気絶したのを見て私の手から力が抜けてナイフが滑り落ちた
よろける体を動かして須郷から離れる
カルマ「鈴・・・」
カルマが切られた私の頬をそっとなぞった
それに安心して体から力が抜けてその場に崩れ落ちた
カルマ「鈴‼️」
カルマが私の体を支える
『大丈夫、力が抜けただけ』
カルマ「こいつって」
『須郷、妖精王オベイロン』
カルマ「まさか、教室にいるとはね」
『わざわざ、殺しに来るとは思わなかった』
烏丸先生が須郷を拘束したのを見届ける
カエデ「大丈夫?鈴」
『うん、大丈夫』
カエデ「切られた手出して」
無言で差し出す
殺せんせー「有澤さん、大丈夫ですか?」
『大丈夫です』
そう言って携帯をつかんで菊岡さんに電話をかける
菊岡「何かな?アリスちゃん」
『須郷の回収に来てくれませんか?』
菊岡「須郷がそこにいるのか‼️」
『はい、はやくしてくれませんか
こいつ見てるだけで殺したくなる』
場所を伝えてすぐに来てくれるらしい
カルマ「これで全部終わりだよね?」
『・・・ラスボスにしては弱いな』
私を抱き締めてるカルマの手に力が入った
数分して、菊岡さんがきて、須郷が捕まっていった
菊岡「大丈夫かい、アリスちゃん」
カルマの腕のなかから顔をあげる
『どこぞの誰かのせいで大変な目に会いました』
菊岡「耳がいたいな」
『・・・人体実験に使われていた300人はどうなるんですか?』
菊岡「全員、社会復帰可能だよ」
本当によかった
菊岡「君、少し変わったね
ボーイフレンドのおかげかな?」
『ボーイフレンド?』
菊岡「アリスちゃんを抱き締めてる赤髪の・・」
『カルマのお陰っていうのは否定しません
でもボーイフレンドじゃありません』
菊岡「いやあ、約5000人からの求婚や告白を片っ端から断った
君が惚れた男かぁ、どんな子なんだい?」