第2章 転入の時間
『じゃあ、教室まで行くからもうちょっと頑張れる?』
「・・・・・運んでくれなんて言ってない」
『でも、転入初日からこれ以上遅刻は不味いんじゃない?』
「触られるぐらいなら遅刻の方がまし」
また、震えだした
『大丈夫だよ』
抱き締めながら優しい声で話しかける
何で、触られるのが怖いのかわからないけど
安心して欲しい、警戒しないで欲しい
そう思いながら抱きしめていたら
俺の胸に顔を埋めて、服を掴んできた
///////口悪いけど、やっぱりかわいいんだな
・・・・・・・そういえば、この子の名前知らない
『///ねえ、名前は?』
「・・・・・鈴、有澤鈴」
鈴ちゃん、か・・・・
『俺は、赤羽業、きやすくカルマって呼んで』
「・・・・・しょうがないから、呼んであげる」
声が明るくなった
『上からだね』
「嫌なら呼ばないけど」
『・・・いいよ、そのままで』
「変な奴」
そう言って、鈴が微笑みながら顔をあげた
『っ‼️////////////』
鈴を見た瞬間、息ができなくなった
雪のように白い肌。
腰下まで綺麗に伸びる黒髪。
真珠のようにキラキラと輝く黒い瞳。
恐ろしいほど整った小さな顔。
おまけにさっきまで泣いていたから顔がほんのりと赤い
その、すべてが造り物のように美しい
//////こんな完璧な人間いるんだ
「何で赤面してんの?」
鈴が綺麗だからなんて言えない
『//////・・・・・悪い?』
「本当に変な奴」
俺は話をそらすように鈴を持ち上げた
『・・・・・そろそろ行くよ?』
「しょうがないから、おとなしくしててあげる」
いつもの俺なら何か言い返すけど
そんな余裕はない
そんなことを考えていたら
鈴が俺にもたれ掛かってきて目を閉じた
『////////////』
鈴を運びながら俺が赤面していたことは気づいてないよね?
そんなことを考えていたら、いつの間にか校舎についた
「もう、歩けるからおろして」
俺は、しぶしぶ彼女をおろした
あらためて見ても本当に綺麗/////
それに声まで綺麗とか反則////
俺たちと同じ人間だとは思えない