第2章 I'm addicted to you
(そういえば、みんな出掛けた...)
いくら鈍感なもちも、「家に二人きり」という状況に恥ずかしさを感じていた。
若に頭を撫でられながら、ふたり見つめ合った。
顔を赤らめて、求め合う様にキスをした。下唇を甘噛みして軽く引っ張ったり、上顎を舌で撫でたり、キスの幸せさをまた感じた。
離れたのち、若が「膝の上においで」ともちを座らせる。
もちの横髪を耳にかけると、小さくて可愛らしい耳が露になった。
「んっ、あぁっ...」
耳の形に沿って舌で優しく擽ると、もちの(吐息とはまた違う)甘い声が若の耳に入る...と、若自身が反応してしまう。
「あっ...若、んっ...」
「何だ...?」
若が耳から口を離すと、もちは躊躇いがちに
若のナニが当たっている事を指摘した。
誘った、誘ってないのくだらない言い争いをする内に、二人は見つめ合って、クスクスと笑う。
中々見れない若の笑顔に新鮮で、2年間一緒に居ても、まだまだ初々しい気持ちのもちと、続きを出来そうにない雰囲気でも、何か幸せな気分の若。
二人とも、年相応な日々の、青春の何頁目かをまた、書き足して行く。