第3章 氷帝学園幼稚舎
「陰性と陽性って、どっちが運命なの...?」
...。
期待した俺が、バカだった様だ。
「これって、運命って事なの?」
「...そうみたいだな。
―――――この際だから言わせて貰う。
俺はお前に一瞬で惹かれた。こんなのじゃなくて、俺の気持ちを信じて欲しい。
それじゃダメか?―――――――」
思わず口に出してしまった、本心。頬を真っ赤にして、目をキラキラさせているもちは、「あなたの初恋は成功した」と告げに来た天使の様だ。
「日吉くん。」
一生懸命につま先立ちをして、俺の目線と合わせようとしているが、まだ上目遣いだ。
可愛いからそのまま見ていたいが、ほんの少しの気遣いで、しゃがんでみせた。
「だいすき。」
優しい香りとやわらかで温かい体温が俺を包んだ。
「お前は、一目惚れか...?」
「うん!」
おわり