第13章 Waage
「「「お願いしアース!」」」
夜久チームのサーブから始まった試合
我らのチームは小器用な人が多いのか
難なくレシーブをする
『鉄朗ッ!』
それなりの綺麗なトスが上がり一安心した
「どうだやっくん我ら4組の力は!?」
「まだ一点だろう!」
まだ一点しか取って無いのに
優勝したかの様にな騒ぎよう
試合は一進一退
なかなか点差が開かずにいた
「男じゃなくて
女子だ!女子狙えッ!?」
へぇ~女子狙えねぇ~
まあそれも勝つ為の作戦だろうけど
私たちのクラスで今試合に出てる女子は2人
チラリと横を見ると青い顔をしている
『私がレシーブするから後ろ下がってていいよ』
「えっ!日向さん大丈夫なの」
『うん。これでもバレー部マネージャーだし
経験もあるしね♪』
パチンとウインクをして前を向く
にっこり微笑みサーブを打つ男子に手を振った
「陽葵を甘く見ると痛い目見るぞ?」
素人のアンダーハンドサーブ
さほど威力もなく簡単にレシーブ出来た
『鉄朗ッ!!』
「了解」
バシッと綺麗にスパイクが決まり
呆然とする3組男子
"あちゃ~"と苦笑いをこぼす夜久
『ふふっ女を甘く見ると
痛い目見るよ』
戦意喪失した3組男子
あっと言う間に試合は終了し
今年はのバレーボールの部は
2年4組の優勝で体育祭は終了した