第4章 Widder
「ヘイヘイヘーイ!
俺様最強ッ!!」
「ムカつくなお前!!」
「お前向こうのリベロに嫌われたぞ?」
なんでこうなった・・・・・
なんかデジャブ?
さっきも同じようなことあったよね?
なんで?なんで夜久と木葉まで
一緒にバレーしているわけ?!
「まあまあやっくん
そう怒るなよ
俺が黙らせてやるから」
「"やっくん"って俺のことか?」
「そう夜久君の略でやっくんな」
今コートには私、鉄朗、夜久
反対には木兎、赤葦、木葉で
3対3をやっている
「おーいサーブ打つぞ~」
「「ナイッサー!!」」
木葉のサーブを夜久がレシーブした
『やっくんナイスレシーブ!』
「陽葵行けるか?」
高めでよろしくと告げて助走に入る
身体能力は体力お化けの翔陽には劣るが
それなりにあるほうだ
綺麗にスパイクが決まって
小さなガッツポーズをした
「陽葵お前小さいのによく跳ぶな~」
『小さいは余計だよ
これでも160センチあるんだからね!!』
「抱き締めやすいんだ
それ以上大きくなるなよ?」
「ああっ
狡りぃーぞ黒尾!
俺にも抱き締めさせろッ!?」
私を抱き締める鉄朗に木兎が喚くと
「陽葵は俺のなんですぅ~」
にやにやと笑いながらこれ見よがしに
ギュム~と更に抱き締めてきた
「何だよ何だよ!!
陽葵は彼氏いないって言ってたぞ!!」
「俺と陽葵はなぁ~
同棲する仲なんですぅ」
「「「同棲!!?」」」
『同居でしょ?』
「同棲も同居も同じですよね?
同じ家に住んでるんですから」
「まだ彼氏じゃねぇけど
お前よりは一歩リードだな」
「ハハッ出遅れてるぞ
頑張れよ木兎!」
「言われなくてもわかってらっ!」
・・・・・可笑しい
私はみんなに会えるだけで
良かったんだけど
この状況はなんでしょうか?
無事に高校生活出来るかな・・・・・