第2章 華守
「___ロジェリア・クレイアス(旋律・無効)___」
《なっ...》
「私の役目は終わるの。あなたが華守よ」
リオノーラはリューゲの出す音波をすべて跳ね返した
今ここでは、全てがリオノーラの方が強い
「私は自分の自由を取り戻す。さようならリューゲ」
でも、私は彼らには会わない
会ってしまえばきっと...
私は禁忌を犯す
1度死んだ人間を再び蘇らせようとしている
それは、自分の永遠の命を捨て、その人間が死んだ時に自分も死ぬというもの
つまりは、蘇らせた人間に命を預けているようなものだった
《待ってよ!僕はまたひとりぼっちになるの?》
「ごめんね。私はもう、決めたんだ」
彼が死んだ時
彼の華が枯れた時
私は初めて泣いた
大切な人を失うことの辛さを、初めて知ったから
やってはいけない
でも、私には取り戻したい人がいる
私が二度と彼に会わないと決めても
この世界のどこかで生きていてくれるだけでいい
「エース...私はあなたを蘇らせる」