第5章 少女の決意
「……嬢ちゃん、大丈夫か」
「…………」
「今はそっとしておいてあげてやってくれ」
「ああ……そういうことか分かった」
私は船に乗せられた。
ぽつんと、立っていた。
一人助かった私はその助かった人達と同じ船に乗せられていた。
…吐き気がした。
この人達も力のない人たちの集まりで今からこの船で逃げるんだ。
私もその一人。
妹の亡骸さえ拾うこともできない逃げる選択肢しかないただの女だった。
悔しかった。
歯がゆかった。
自分の力の無さが。
あれだけ拒んでいた力を今更欲しがっている私が酷く憎かった。
唇を強く噛む。
…今日の事を忘れぬように。
今日という日に誓いを立てて。
守りたいものを守れるだけの。
何も見捨てずにいることが出来る、それだけの力を私は手に入れたい。
…いいや手に入れてみせる。
どんな手を使っても。
どんな過酷で遠い道だとしても。
今の実力じゃ全然足りやしない。