第3章 弱さと強さは紙一重
天気は曇りだった。
それは、途中まで。
運悪く雨が降り、その雨は次第に雨脚を強め泥濘みができるほどだった。
私たちの初めての壁外調査は運が悪くも大雨の中行われた。
……
……
「霧が出てきたな。
今現在巨人は目撃されていないが顔合わせするのも時間の問題だろう」
「オルオ、マリア離れるなよ。」
「「はい」」
エルヴィン団長に寄り添うようにして馬が駆け抜ける。
そして、それはまいぶれもなく起こった。
「!団長!煙弾です!」
その声に慌てて顔を上げれば濃い霧の中、薄っすらと紫の煙弾が上がったのが見えた。
「…………あっちで何かあったようだな」
「あっちの方向…ペトラが…」
「前を進め、振り返るな。」
「団長!!」
「言ったはずだ、自分本位な動きをすれば陣形が乱れると。」
「!」
団長は、見捨てろ。
そう言ったのだ。
口に出さなくてもそういうことなのだ。
ペトラを、見捨てろとそう言ったのだ。