第1章 駆け出しの兵士達
〝!!!〟
〝死にてぇのか!!!〟
〝でもおじさん!!妹が!!〟
〝この状況をよく見ろ!今、お前が妹のところに戻ったとして、運良く見つけれたとしても共死にするだけだ!!わかるか!?〟
〝でも…!!〟
〝!?〟
〝お姉ちゃ…んっ!!!無事だっ…きゃああああああ!!!!〟
〝カーラ!!!!!?待って今行くから!!〟
〝おい!!お前!!やめろ!!〟
〝助けて…!!お姉ち…〟
〝いやァ!!!!!カーラ!!!〟
〝…っ、………行くぞ!!〟
〝いやあああああああああああ!!!!!!〟
「!」
肩で息を繰り返し、勢いよく起き上がった身体をゆっくりと、抱きしめた。
「…また、夢」
荒い呼吸を落ち着かせながら時計を確認すればまだ5時前だった。起きるには少し早すぎた時間だ。
けれど、どうせ今更寝れやしないし今日は新しい訓令兵が来る予定の日だ。準備は早いに越したことはないはずだ。
…
「今日から3年働くからか?早い目覚めだな」
「………たまたまです」
「そうか。今日入ってくる訓練兵、どう思う」
「資料で拝見致しましたが、特に誰一人として期待しておりません」
「相変わらずだな」
「仕事はきちんとこなします、平気です」
「…ああ。」
845年。
その日に起きたあの事件は余りにも強烈で痛々しく未だにこの国に人々に恐怖を与え続けている。
本来そのまま所属する部署へと移る予定だった私だが
訳あって今日から3年間訓練兵を鍛える為にこちらの区域へと呼ばれた。3年、だ。今の私には余りにも長い時間だ。けれど託された任務は熟さなければならない。
それが例え〝雑務〟であったとしてもだ。
…
「貴様は何者だ!!!!」
キッ、とまさに輩の表情でキース上官は1列ずつ1人ずつと見極めて会話をしている。
その様子を私は上官と人一人分の距離を保ちながら見渡していた。
だが、1つ気付いたことがある。1人1人、と会話をしているようでその者を見据えたかと思うとそのまま通り過ぎて次のものへと会話を繰り返したりもする。
恐らく、あの時の生き残りの子達もいるのだろう。
目が違う。
覚悟が据わっている表情をして真っ直ぐ前を向いている。どうやら、生半可な気持ちでここにいる奴ばかりでもないようだった。