第1章 甘い毒にはご用心 ~黒子テツヤ~
「さん、ボク今日誕生日です。ボクの下の名前、呼んでくれませんか?」
『テツ、ヤ、誕生日、おめでとう』
嬉しくて泣きながら、それでもずっと呼びたかった彼の名前を口にする。
「はい、、ありがとうございます」
それを聞いたテツヤは満足そうに笑う。
そうしてまたちょっと口元を弛ませたかと思うと、耳元に口を寄せて私の心臓を握りつぶすんじゃないかという台詞を吐いた。
「そうそう、ボクが毒舌かどうか、でしたっけ?なんならさん、ボクの舌の味、体験してみませんか?」
そのまま唇でチュッと頬の涙をすくいとって顔を離していくテツヤに、この先ずっと勝てそうにないと、確信したのだった。
fin
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(進学先を聞かれなかった時は凹みましたよ・・・)
(えっ、私もだよ!)
(お互い、素直じゃなかったって事ですね)