第8章 バニラシェイクは恋の味~青峰大輝~
『はぁぁぁ!?おいアホ峰、国語の小テスト0点だと!?100点満点だろ!!?』
「うっせーな、一応ちゃんと埋めてるだろーが」
『埋めりゃいいってもんじゃないだろ何で羽毛布団がハゲぬのだん、なんだよ何処の悪の団体だよテメー!!』
「えっそれは合ってると思ったのに!?」
『まさかの自信作!?確かにそうとも読めるけど!!』
「二人とも、めだってます。ちょっとお静かに」
『ぅおっと、ごめん黒子、つい』
「いえ、気持ちは分かります。青峰くん、大人しく一週間部活我慢したらいいんじゃないですか?」
「だが断る」
「どや顔ウザいですさん出ましょうか」
『そだな、ストバスで練習しよっか2人で』
「良いですね2人っきり。……さん、ボクのドリブルの練習………見ていて、くれますか…?」
『勿論よテツヤ貴方の頼みだもの』
「嬉しいですさん……」
『っテツヤっ、……死なないで、ね……?』
「だあぁっ!!俺が悪かったって!!だからその小芝居止めやがれ!!」
こいつこんなにアホ峰だったのか……。
何時ものように3人で自主練して、青峰の再テストに向け早めに切り上げてマジバに連れだってやって来た、のだが。
全く同じ問題でも合格無理なんじゃないかと思わせる絶望的数字を目の前に、黒子と2人で現実逃避の旅に出ることにした。
黒子は冗談は苦手だと言うが存外ノリが良い。今だってそっと私の手を取って切なそうな声色で言ってのけた。勿論私も悪ノリしますが何か。