第3章 たった一つ ~キセキ+黒+桃~
WCも終わり、お互いのわだかまりも解けたという事で、久しぶりに皆で集まった日曜日。
とある理由で今日は桃井のポイズンクッキングが披露される。
キセキの世代と呼ばれた5人と、彼らが一目置いていたシックスマン。
和やかな邂逅もつかの間、彼らは再び頂点を目指して闘う道を選ぶ事になったのだったーー。
----------------------------------
『ねえねえ、腕時計ってどんなのが良い?幾つくらい持っておきたいものなの?』
一体どんな料理が出てくるのかソワソワしていると、思い出したようにからこんな質問が投げ掛けられた。
「・・・、急にどうしたんだい?」
『良いから良いから、皆の意見聞いてみたいなって思って。まず黒子君は?』
「ボクですか?そうですね、やっぱりシンプルなのが良いです。付けてるのを忘れる位馴染むようなのが一番ですね。物持ちは良い方ですし、1個あれば充分です」
『おお・・!!黒子君だあ・・・!!』
「何ですか?」
『おっとこっちの事さ、青峰君は?』
「あぁ?俺もかよ。つーか別に腕時計なんざ無くても良いだろ。強いて言えば多少乱暴に扱っても壊れないヤツかな、そういうの持ってりゃ他のなんて要らねぇだろ」
『ああ、青峰君だわぁ・・・』
「ハイハイ、次俺!!俺はやっぱりコーディネートに合わせて選べるようにしたいっス!今は4つあるんスけど新しいモデルのやつでたから狙ってるんスよ。あ、でもここぞって時に付けるヤツは決まってるッスねー」
『デルモ(笑)の黄瀬くんならではの答え。でも意外な所もある辺りがシャラッてるわー』
「デルモ(笑)シャラッってるって何スかヒドイっち!!」
『ハイハイゴメンゴメン。緑間君は?』
謝る気あるッスか!?という叫びはスルー。