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大切な物をタイセツに【進撃の巨人】

第15章 眠るチカラ


調査兵団に入りたい、なんて急に言い出すユナにリリィは当然の如く戸惑っていた。

「いったいどうして調査兵団なの?」

『・・・えっ?』

「えっ?じゃなくて。だって他にも憲兵団とか駐屯兵団とか壁内で活動する部署があるじゃない。なのに、よりによって調査兵団とか!壁の外に行くんだよ?巨人に殺されに行くだけの、変わり者の集まりでしょ?なんで?」

リリィの言うことはもっともだと、ユナは思った。

『・・・そりゃあ、私は壁外に行きたいとか、人類のためにとか、思ってないけど。・・・会いたい人がいるの。その人が調査兵団にいるの!だから、』

「その人って、ペンダントの人?」

『・・・うん。』

「・・・そっかぁ。ま、ユナの問題だし。自分で納得できるなら、いいんじゃない?・・・でも、私個人としては反対。せっかく出来た親友と離ればなれになる訳だし?」

『リリィ・・・・』

「ま、出来れば、ず~っと悩んでてほしいかな。」

リリィはいたずらっぽく笑う。








その日、作業の休みだった2人は川に水浴びに来ていた。

近場で水浴びすると、のぞかれるので、いつも森の中の川辺に行っていたユナとリリィ。

髪を洗ったり、タオルで体をきれいに拭く。

何気ない会話をして、楽しそうに笑っていると、ガサガサと森の奥から物音が聞こえる。

普段は森の中まで入ってくる人は少ない。

ユナは素早く衣服を身にまとい、音のする方向を警戒する。

リリィはまだ衣服を着る途中で、慌てている。



「なんだ?こんな所に女の子♪水浴びしてたみたいだな。」

「へぇ、・・・可愛いじゃん。こりゃ良いや。」

「金目の物は持ってないのか?」

現れたのは、3人の盗賊達だった。


(相手は3人・・・)

ユナはリリィと無事に逃げる方法を考えるのに必死だった。

「・・・あ、私達、開拓地の労働者で、金目の物なんて何も持ってません。」

リリィは震えながらも、なんとか落ち着いて答える。

『そうなんです、すみません!』

私はリリィの腕をつかんで、宿舎へ走ろうとした。

「おっと、待てよ!」

しかし、盗賊の1人がリリィの長い髪を引っ張り、リリィは捕まってしまう。

『リリィ!』

私はリリィをおさえている男に、飛びかかり蹴りを喰らわせた。




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