第19章 力の制御
『・・・はぁ、リヴァイ?』
ユナはリヴァイの顔を見上げる。
「仕方ない。お前の望みを叶えてやる。」
『本当?・・・あ、ありがとうリヴァイ。』
(でも、なんかこのためにシャワーするのも、それはそれで気恥ずかしいなぁ)
ユナは衣服や髪の毛を整えて、タオルを取りに自室へ戻ろうとした。
『・・・じゃあ、ちょっと行って来るね。』
ユナがリヴァイの部屋を出ようとすると、
「こっちだ。」
そう言って、リヴァイに右手をつかまれる。
『え、ちょっと・・・、』
リヴァイは兵舎の女子棟とは反対の方へユナを連れていく。
『リヴァイ!そっちじゃないよ。私の部屋は・・・、』
リヴァイは振り向きもせずに歩を進めていく。
そして、着いた先は前に一度来たことのあるリヴァイの部屋だった。
『ねぇ、リヴァイ。なんでここ?私は部屋に行ってタオルを取ってお風呂に行こうとしてるのに・・・。あ、やっぱりまだ昼間だし、今日は部屋で話でもする?』
ユナが言うと、リヴァイは部屋のドアに鍵をかけて、そのまま突き進み、部屋の奥の扉を開けた。
するとそこは、バスタブとシャワーがついているバスルームだった。
『え??』
ユナは頭にはてながつく。
「俺の部屋には風呂がついている。入るならここで入ればいい。」
『・・・リヴァイ、「兵士長」ですもんね。そりゃあ、一般兵士の部屋とは違いますよね・・・。』
ユナは複雑な顔をしている。
「さて、タオルはここに置く。」
『あ、ありがとう。じゃあ、リヴァイは部屋でゆっくりしててね。』
ユナがリヴァイにそう言うと、
「・・・俺も入る。」
『あ、なぁんだ。リヴァイもシャワーしたかったんだね。私、向こうで待ってるから、お先にどうぞ!』
「お前も入るんだ。」
『へ??』
先程のようにユナは頭にはてなを飛ばすが、次第に真っ赤になり、
『な、な、な、何言ってるの?い、い、い、一緒にとか・・・そ、そ、そ、そんなの、ダメに決まってるでしょ!!』
とリヴァイにいい放つ。
しかしリヴァイは、ユナを壁側に追いつめて腕で囲いこみながらユナの耳元で低い声で話す。
「なぜダメなんだ。」
『なぜって・・・恥ずかしいし・・・。』