第21章 姫巫女と一年の終わり
胸が――熱い。
この日のことを、自分は忘れないだろう。
ホグワーツに来ることを恐ろしいと思っていた。
周りは知らない人ばかりで、ハリーたちと駅で出会う直前まで、不安で押し潰されそうだった。
山の中の自分の家にいて、ただ静かに暮らしていたかった。
でも――自分は変われた。
自信を持って言える。
ホグワーツに来て、たくさんの友だちができて、大切なことを知ることができた。
友情、勇気、誇り。
恐ろしいこともあった。それでも、山の中にいるだけでは知ることができなかったことばかり。
ホグワーツに来て良かった。
心からそう思える。
ここで過ごす日々は――一日一日が、わたしの宝物……。
* * *