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ハリー・ポッターと龍宮の姫巫女

第21章 姫巫女と一年の終わり


「あ、それから……透明マントなんだけど。あれ、ダンブルドアが僕にくれたんだ。父さんがダンブルドアに預けてたんだって。僕がダンブルドアから聞いたのは、これで全部だよ。シオンは?」

「わたしは何も。ハリーが聞いたことと大体同じ」

 そっか、とハリーの視線はロンたちへ移動する。

「じゃあ、ロンとハーマイオニーの話を聞かせて?」

「えぇ、もちろん」

 居住まいを正し、ハーマイオニーは続けた。

「シオンから借りた布のモンスターに乗って、私たちはちゃんと地上に戻れたわ。ロンの意識を回復させて、ダンブルドア先生に連絡するためにふくろうう小屋に向かおうとしたの。そしたら、玄関ホールで出くわして……」

 そうか。ダンブルドアが手紙を持ったふくろううと出会わなかったのは、まだふくろううを飛ばす前だったからなのだ。

「ダンブルドアはもう知っていたわ。『ハリーたちはもう追いかけて行ってしまったんだね』って……それだけ言って、四階へ向かったの」

「ダンブルドアは、君がこうするように仕向けたってことなのかな? 透明マントまで送って……」

 確かに。今回の一件は、透明マントがなかったら実行できなかっただろう。ダンブルドア自身、全てを把握していたような行動や言動をしている。

《賢者の石》を狙っているのがヴォルデモートであったことや、そのヴォルデモートがクィレルに取り憑いていたことなども知っていたに違いない。
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