第14章 姫巫女とクリスマス
「本当にネックレスに飾りたかったアメジストってね……」
そして、さらにグッと顔を近づける。
「愛の守護石なんだよ」
「愛の……」
守護石。
その意味を理解して、ボンッと顔が赤くなったのが自分でも分かった。
「あぁ――ッ! シェリル! あなた、何で言っちゃいますの――ッ!!」
「知りたいことを教えてあげる。間違ってない」
ドヤ顔で胸を張るシェリルに、ヒマワリは唇をわなわなと震わせる。
列車はどんどん速度を上げ、ロンドンへと走る。
彼女たちと過ごす時間は楽しくて、列車はあっという間に目的地へと着いたのだった。