〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集
第6章 階段下の指定席 ( 黒尾鉄朗 )
「いつもココで待ち合わせてんだ?」
「彼女づらして?」
嫌味にも聞こえる彼女らの言葉に涙が滲む…
でも何も言い返す事ができなくて…
「何よ!その目…
言いたい事があれば言ったら?」
突然の大声に驚いてバランスを崩してしまう…
あっ…落ちる…
そう思った瞬間…
「あっぶね…」
力強い腕に支えられた…
「俺の大事な子…いじめないでくんない?」
「クロ…」
「つぅか…ココ…俺と夏海の指定席だから…
邪魔しないでくれる?」
クロ先輩の言葉に何も言えなくなった
お姉様方はもう何なの?と去って行く
「やっと捕まえた」
クロ先輩は支えていた腕に力を入れると
私を後ろから抱き締める
「ここ数日…寂しかった…んデスけど…」
『ごっごめんなさい…』
色んな事がありすぎて頭がついていかない…
クロ先輩の言葉がずっと耳元に残ってる
私が?…先輩の大事な子なの…?
「おーい?夏海チャン?」
呼ばれて顔を向ければ黒い瞳が見つめてて
一気に胸が高鳴る…
そして先輩は私の身体を自分の方に向けると
滲んだ涙を拭ってくれる