〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集
第6章 階段下の指定席 ( 黒尾鉄朗 )
「彼女づら…って酷くない…?」
アイツら…俺と夏海チャンとの仲…
どこ見て言ってんだってな…
ため息まじりに呟く先輩…
そうだよね…
変な誤解されたら先輩が迷惑…
勘違いしちゃダメ…
落ち込む私の顔を覗き込むように先輩は言う
「明らかに彼女だよ…な?」
『えっ…』
「俺は少なくともそう思ってたけど…
夏海チャンは違げぇの?」
クロ先輩の黒い瞳が優しく見つめてる
ホント…?
私で…いいの…?
せっかく拭ってくれた涙がまた溢れ出す
涙で上手く言葉が出てこない
でも…ここはちゃんと伝えなきゃ…
『……な…い…』
「えっ?聞こえねぇな」
『…違わ…な……せんぱ…す…き…』
最後の方は上手く伝えれたかわからない
でも先輩は笑いながら「よく出来ました」と
私の頭をそっと撫でてくれた…
そしてクロ先輩は私を抱き寄せると
「だいたい夏海チャンは自分に自信なさすぎ…」
少し呆れたように呟く…
「…まぁ…そんなトコも好きだけど…」
そう言った先輩の声がスゴく優しくて
少しは自分に自信が持てた気がした…
fin.