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〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集

第6章 階段下の指定席 ( 黒尾鉄朗 )


入学して間もない頃から
人見知りでクラスに馴染めなかった私…

屋上へと続く階段は静かで
何だか凄く落ち着ける私のお気に入りの場所


あの日もいつもと同じように階段を昇り
鼻歌まじりに定位置に座って
隣に視線を移すと黒い瞳と目が合った

『…ぎゃ…ぁぅ』

彼はあまりの驚きに悲鳴が出そうになる
私の口を片手でグッと押さえると
もう片方の手を自分の口元に持っていって
シーッと目で訴えてくる

なっなに…怖い…

突然の事に固まっていれば
階段下から誰かの声が聞こえてくる

「絶対上の方から声聞こえたって」

「マジで〜クロ〜居るの〜?」

段々と近づいてくる声に
私から手を離して隠れる彼…


『あっ私…一人しか居ないです…』

思わず立ち上がれば、下にいる人と目が合う

「本当に〜」

『…ハイッ…ホントです…』

「何だぁ…行き止まりか…」

「もう…どこ行っちゃったの…?」

バタバタと降りていく二人組の
足音が遠くなれば助かったわ…と
彼はゆっくり立ち上がる

『ひぃっ…』

突然の目の前の大男に後ずさりすれば

ありがとな…と頭をポンポンと撫でて
あっという間に階段を降りていく

「またな」

そう呟いた背中をぼんやりと見送ったのが
私とクロ先輩との出会いだった…
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