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〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集

第6章 階段下の指定席 ( 黒尾鉄朗 )


私の好きな人は凄くモテる…
それはもう悔しいくらいに…


ほらっ…
今だってキレイなお姉様方に囲まれてる
チビで地味な私とは真逆な人達…


購買の前に集まる人だかりに
それ以上近づけないでいれば

「ねぇ?クロ…一緒にお昼食べよう?」
一人のお姉様が先輩に触れる

そしてそれに笑顔で答える先輩に
胸が締めつけられて…

私はその場から逃げるように踵を返した




メロンパン食べたかったなぁ…
結局お昼…買い損ねるし

先輩…今日はあの人達と食べるのかな…
断る理由なんてないもんね…

そんな事を考えながら膝を抱え俯く

『お腹すいた…』
一言呟いて顔を上げれば目の前には
大好きな先輩の笑顔があった


「腹の虫…階段下まで聞こえた」

『鳴ってないもん…』

膨れる私に先輩はケラケラと笑いながら
メシ…ちゃんと食えよと持っていた袋から
メロンパンを差し出してくれる

『…ありがと…ゴサイマス』

「おぅ」

そう言って先輩は私の隣に腰を下ろすと
自分の分のパンを取り出し食べ始めた


あの日から変わらず私と食べてくれる
いいの?あのお姉様方は?


聞きたいけど勇気が出ない…

出来る事ならずっとこのままで居たいもん…
伝えなければ一緒に居られるでしょ?
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