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〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集

第4章 【シャッターチャンスは恋の始まり】 ( 澤村大地 )


それからの私は 放課後 バレー部の練習する体育館に行くことが日課になった。

普段から 動くもの、特に人物とか 被写体にしたことがないから シャッターチャンスが上手く掴めない。

ボールもいつ飛んでくるか わからないし…。

「ちゃんと 撮れてるのかな…。」

そんな弱気な私の独り言を聞き逃さない澤村くんが

「鈴原さんならできる。だから お願いしたんだ。」

なんて 言ってくる。

いつの間に こんな近くに…
弾む息づかいと汗の光る額とそれを拭う腕。

なぜか 澤村くんが近くにくると 私の心拍数は早くなる。
まだ 緊張してんのかな?
やっぱり 男子には なかなか馴染めないな…。



「澤村~」

「おー 道宮。どうかしたのか?」

「あっ… 取り込み中?」

声の主はチラッと私を見てから ちょっと、ちょっと…って 手招きをして 2人はそのまま 体育館から出て行った。


女子バレー部の主将の道宮さん…だっけ。
スラッとして 澤村くんと並ぶと 絵になるなぁ…

2人並んで歩く後ろ姿を見送りながら なぜか 胸の奥の方がザワザワする。

やっぱり 澤村くんは さすが主将だけあって 優しいし 気配りできるし 人気あるんだろうなぁ…。

多分 ポスターの依頼がなければ 卒業するまで 絶対に関わらなかったであろう人。

―――なんだろ? この胸の奥がギュッとする感じ?


私… 緊張しすぎてるんだろうか?

ボーッと そんなことを考えてた私に…

―――バチッ… 鈍い音と痛みが走って 私はその場にしゃがみ込んだ。

床に落ちたメガネは 無惨にも割れてしまった。


「だっ… 大丈夫か? 鈴原さん」

私の周りに部員の人が集まってくる。

「大丈夫です。 すいません、私がボーッとしてたから。」


痛みはたいしたことないけど… なんか調子狂うな…。

メガネ 新しくしなきゃ。
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