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〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集

第4章 【シャッターチャンスは恋の始まり】 ( 澤村大地 )


「あっ… よかった、鈴原さん。先に来てくれてたんだね。」

聞き慣れた清水さんの声に 身体の力が抜けたように その場に座り込みそうになる 私の腕を大地…と呼ばれた人ががっしりと掴んだ。

「大丈夫か? 鈴原さん。」

初めて経験する男の人の腕の力強さに 頭がクラクラしてくる。


「だっ… 大丈夫です。すいません…。」

んっ… 大きく頷いて 離された腕。
掴まれたところが 心臓になったみたいに ドキドキして 胸の辺りもうるさい。

そんな落ち着かない私に 清水さんが

「じゃあ 改めて 紹介するね。 同じクラスの鈴原さん。 今回 新入部員の勧誘ポスターに使う写真をお願いしようと思って…。」

ねっ… そう微笑みながら 私の背中をポンッと叩く清水さん。
やっぱり 綺麗だな…。

そんなことを思ってると

「主将の澤村だ。改めてよろしく、鈴原さん。」

私の目の前にスっと差し出された右手。

また 私の胸の奥の騒がしくなる…。
これは なんなんだろう?
多分 男子とほとんど関わることがなかったから 緊張から きてるんだろうな…。

「あの… 鈴原です。 よろしくお願いします。」

おずおずと 差し出した自分の右手を グッと握られて また胸の奥がドクンと音を立てる。

ゴツゴツした 日焼けした大きな手…。
男の人の手 初めて握った。


「今回 新入部員の勧誘には 気合い入れてるんだ。俺たちには 最後のチャンスだから 絶対に全国へのキップを掴みたい。だから いい写真頼んだぞ!」

強い意思が込められた言葉。
見上げた先には 白い歯を覗かせた爽やかな笑顔。


キラキラ…。
そんな言葉がぴったりだった。


澤村くんの周りは 私には眩しかった。
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