〖 ハイキュー!!〗~ 夏の終わりに ~合同コラボ作品集
第4章 【シャッターチャンスは恋の始まり】 ( 澤村大地 )
放課後―――…
約束した体育館に行くと…。
「何? この音…。バレーって こんなすごい音するの?」
安易に引き受けた事を若干後悔しながら 恐る恐る扉から中を覗くと…
アレ? 思ってたより 人が少ない…。
あっ… だから 部員募集するのか?
来月になれば 新一年生入ってくるもんね。
そんなことを考えて ぼんやりしてる私に
「おいっ! そこ、危ないぞ!」
大きな声がして
えっ… そう思った瞬間 大きな影が私の視界の前に立ちふさがって 足元に転がるボール。
何が起こったか 全く状況を把握できない私に 大きな影が振り返りながら こう言った。
「大丈夫か? ボサっと立ってると 危ないぞ。」
私より 遥かに高い目線。
程よく 筋肉のついた綺麗な身体のライン。
スポーツしてる人らしく スッキリした黒い短髪。
「おい! 大丈夫か? どこか痛むのか?」
私の肩に触れる 太い指。
自分とは違う、関節のゴツゴツした手に なんだかドキドキして
「あっ… すいません。 ごめんなさい。」
ひたすら 謝る言葉しか出てこない。
その様子に
「おーい、どーした? 大地~?」
そう言いながら 近づいてきた 同じTシャツを着て 目元にホクロのある人が私を見て
「アレ? えーっと… そう、鈴原さん! 鈴原さんだよね」
ほら、大地~ 清水がさ~ って その大地って呼ばれた人の肩をバシッと叩いた。
「痛いって… 叩くなよ、スガ。 あっ… もしかして 写真部の…?」
そう言って 意思の強そうな黒い瞳が ゆっくりと私を見て 力強く頷いた。