第2章 迷い猫
楓side
無事猫を届けた帰り道、私はカカシ先生と並んで歩いていた。
「先生…あの……今日は本当に…、ごめんなさいっ…!」
「えっ?」
先生は驚いてこっちを見る
「何言ってるの、楓はちゃんと猫見つけてくれたじゃない。謝る事なんてないだろ」
でも…迷子になって迷惑かけたのに…
そんな心を読み取ったのか私が答えるより前に先生が口を開いた
「楓は俺の大事な第七班の1人なんだ。こんな事で迷惑だとか考えないで?」
目を細めて優しい顔で笑いかけてくれる先生
この顔が…本当に好きなんだ。
「でも…私は本当は…っ」
本当は第七班に入るはずじゃなかったのに…
一瞬悲しい顔をした先生はすぐに優しい顔になって頭を撫でてくれた。
「…楓、どんな理由でも俺は今楓と一緒に任務ができて毎日楽しいよ。ナルト達だってそう思ってる。こんな言葉、気休めにもならないかもしれないけど…」
またクシャクシャと髪を撫でてくれる。
先生にはなんでもお見通しなんだ…
でも…こうされるとすごく落ち着く…
(やだ…なんでっ…)
知らぬ間に涙が溢れていた。
「先生、先生…っ!先生は、絶対消えない、で…」
先生は目の前にいるのに
私は大好きな先生がいなくなったら等と
不安定な心が次々とマイナスな事を考えてしまい涙が溢れた