第7章 桃色の花
体が揺さぶられて視界が明るくなる
(んーーーー、)
いつの間にか寝ていたようで、私は床に横たわっていた。
「楓!?、ねぇ!楓!?!?
起きた!?」
目の前には心配そうに覗き込むヒマリちゃんがいた。
「ヒマリちゃん……あれ、どうしてここに…あ…えっ……」
少しずつ起きていく頭の中で、ヒマリちゃんに冷たくなった小鳥たちも見られたことに気づく。
「楓何度読んでも返事ないし、最近ずっと見かけてなかったし…入ったら倒れてるし、すごく心配してたよ……。ねぇ、楓、大丈夫?」
「大丈夫だよ…ごめん…最近眠れていなかったから…」
「楓、もうこんな修行、やめなよ……ごめん、これ、見ちゃって…。」
ヒマリちゃんが小鳥の方に目線を落とす
何を言っていいかもわからず黙っているとヒマリちゃんが声を出した
「枯れた草を沢山再生してた楓だから…この小鳥たちも、そういうことなのよね?」
「うん…でも、できないの…わたし、何回も何回もやってるけど、できないの、医療忍術の知識もないし、何をどうやればいいかも、わからなくてっ!でも、これができないとまた、追加されて…私のせいで…
「楓っ!!」
涙ももうでない私を、ヒマリちゃんが泣きながら私の事を抱きしめてくれていた。
「もう無理しないで…おねがい。これが命を蘇生する忍術だとしたら、禁術よ?わかってる?できるわけないの…そんなの…」
「ヒマリちゃん…」
「ヒマリでいいよ、楓。」
ヒマリはずっと私を抱きしめ、もういいよと言ってからもしばらく離れずに抱きしめてくれていた。