第6章 暗部養成部門「根」
病室のドアを開けると静かな寝息が聞こえた。
早速明日からダンゾウ様が私の修行をしてくださるということで、
もう外は暗くなっていたが、私はカカシ先生のところに来た。
(明日からすごく忙しくなるだろうし…最後に一目見るくらい…いいよね?)
甘えて、守られてきた私も、
次あなたに会うときはきっと…
カーテンの隙間がそっと覗くと、カカシ先生は寝ているようだった。
(長い睫毛…。)
優しい顔で寝ている先生を見て、色んなことを思い出す。
「あのね…先生。
私は…本当は自分のせいで独りになったんだ。
ずっと引っかかってたの。
でも、やっとわかったんだ。皆の優しさに甘えつづけても、きっとまた私は同じことを繰り返して、
大好きな人たちを失うことになる。
私みたいな生徒…大事にしてくれて、本当に今まで、ありがとうございました。」
もしかしたら、先生はまた狸寝入りをしてて、起きてくれるかもしれない…なんて。
淡い期待は儚く散って、一息ついてから立ち上がる
次あなたに会うときはきっと…
…
…私があなたを守りたい。
髪についていた花を枕元に置いて、私は一礼してから部屋を去った。