第5章 第七班
コンコン…
(うーん、返事ないや…寝てるのかな…?)
ナルト君とさようならをした後私はカカシ先生の元へ来た
「先生〜…楓です。お邪魔しまーす…」
なるべく音をたてないようにそーっと中に入るとカカシ先生は静かに眠っていた。
(ふふっ、寝顔、久しぶりに見たなぁ。)
こんな時まで布団で口を隠している先生がたまらず愛おしかった。
(少し触っても、いいかな…)
日の光でキラキラとしている先生の髪を少しさわってみる。
(サラサラ、ふわふわ〜)
「…先生、先生も、無茶しすぎないでね。私ね、…もう誰も失いたくないんだ」
ぬくもりが恋しくて、しばらく髪を撫でていると
「……楓…、大丈夫だよ、俺はいなくならないから。」
さっきまで寝ていたカカシ先生がこちらを見つめていた
「先生、起きてたの!?え、聞いてた!?」
「ははっ、ごめんね、楓が扉をノックするあたりから。」
(気づいてたのに狸寝入りしてたのー!?!?)
急に恥ずかしくなって手を引っ込める
(意地悪なんだから!!)
「ね、楓。ちょっとだけ、手、貸してくれない?」
「え?もちろん!なんでもお手伝いするよ!」
「あーーー、そういうことじゃなくって…手。」
「へ…?私の手??」
何もわからず手を差し伸べると、カカシ先生は私の手を握ってきた。
「…楓さ、どうしてあの時、俺のところに来てくれたの?修業中だったでしょ?」
手を握ったまま先生が話す
「うん…なんかね、カカシ先生に会いたいっておもったの。それで、テンゾウお兄ちゃんに頼んだんだ。本当はね、少し怖かったんだよ。私だけ任務に誘われていなくて、行っても邪魔だって言われちゃうんじゃないかって…でも、でも私ね…私も…」
第7班の1人…
そう言いかけて言葉を飲み込む
「ううん、やっぱりなんでもない。」
「楓、もうちょっとこっち来てくれる?先生体が痛くって」
「あ!ごめんなさ…」
近づくとともに繋いでいた手を引っ張られ、先生の上に乗っかってしまう
「わ!!わわ!ごめ…えぇ!?」
咄嗟に離れようとすると背中に腕をまわされ動けなくなった。