第5章 第七班
一度落ち着いてから正気を取り戻したナルトくんの目先を見ると、
状況は想像以上に悪かった。
「我愛羅君は……」
私が我愛羅くんをみたときカカシ先生は俯いた。
どう見ても彼が命を落としたことは明らかだった。
「ごめん…楓ちゃん…」
ナルト君が悔しさをにじませながら涙をこらえていた。
「そんな…ナルト君が謝ることじゃ…
言いかけた瞬間
「なめてるんじゃねぇってばよっ…!!!!!!!」
少し離れたところでナルト君の分身が黒いマントを纏った男に攻撃を仕掛けた
(…!!!?全然気配に気づかなかった…!ナルト君たちは気づいてたってこと…!?)
あの人が暁と呼ばれる人たちの中の1人なのだろうか…敵の存在にも気づいていなかった自分が情けない
ボーッと見てると、
「楓!こっち!」
カカシ先生が私の手を取り後ろに下がった。
「あいつの作る粘土は起爆粘土だ。「喝」と印を唱える時爆発するらしい。ナルトに応戦するぞ……いけるか?」
「勿論です!」
ゴクリと息を飲む。今回は実戦なんだ。
「楓」
カカシ先生が横で話す
「……助けてくれてありがとう。絶対に楓は怪我させないから。」
それだけ言って先生と私は飛び出した。