第5章 第七班
「はぁっ…はぁっ…」
多分、こっち…
激しい戦いの形跡を見ながら、心ばかりが焦る。
早く行かなきゃと思えば思うほど足がもつれてしまう。
「痛っ……」
急がなきゃ、急がなきゃ…
そう思った矢先
ドカーーーーーン!!!!
「え!?」
それほど遠くない位置で大きく砂埃が舞っている。
ガタガタと地震のように振動が伝わる。
(だいぶ大きく揺れたけど…もしかして、あそこにカカシ先生達が?)
火が出てないという事から爆発ではなさそうだ。
(一体何が起きているの…??)
衝撃のおかげで位置がわかった私は先程よりも早く足を進めた。
第七班のメンバーが、我愛羅を助けにいった。
悲しさでもない、怒りでもない、ただ漠然と不安があった。
きっと…きっと私が修行を頑張る為に、誘わなかったのだろう。
それでも……
頼られない自分、離れていく仲間、
いつかまた、1人になってしまうのではないかと
怖くて仕方なかった。
涙で視界が歪みかける
(だめだ、早く、頑張らなきゃ…!!!)