第19章 守りたい日常
楓side
ドンッと突然玄関から大きな音がした
誰かの気配を感じ、身構えつつ扉を開ける
内開きのドアを開けると、カカシ先生が倒れ込んできた
「えっ!?カカシ先生、どうしてこんな夜遅くに……えっ!何その怪我!!」
「楓、会いたかった…大丈夫、大丈夫。そんな深くないから…」
へらへらと笑うカカシ先生の顔は冷や汗がうかんでいた
「何も大丈夫じゃない!今すぐこっちに…!」
肩を貸しながらソファーに座ってもらう
「いや、血がつくから…」
「そんなこと言ってる場合じゃない!!!ソファーより先生のが大事に決まってるでしょ!」
すぐに消毒液とガーゼ、包帯を持ってきて
先生のズボンをまくる。
消毒、止血、包帯をキツく巻いた。
「…本当によかった、あまり傷は深くないね」
「でしょ?オレ自分でやったからそれくらいは手加減できてたのよ」
「はぁ!?自分で…!?先生何考えてるの!?………って、え?先生その顔…」
先生の顔を見ると虚ろな目をしていて
顔が赤く染まっていた
「ん…オレどんな顔してる?」
「赤い…、お酒飲んでたの?それでこんな事に?」
「…なんでもお見通しだな、オレの一瞬の油断で、ね。情けないよ」
「辛くない?ちょっと待ってて、お水持ってくる」