第19章 守りたい日常
カカシside
真っ青になったり怒ったりしながら楓はオレに水を持ってきてくれる
「…はぁ。」
「どう?少し楽になりそう?横になる…?」
依然楓は心配そうにオレを見ていた
「大丈夫、水飲んだらだいぶ楽になったよ」
「…先生、なにがあったの?」
「………」
女3人に囲まれてまんまと罠に引っかかったなんて、言いたくなかった。
そのくせオレはあの地獄のような時間を過ごしたあと楓に会いたくなって癒しを求める卑怯者だ
「あっ、言いたくなかったらいいんだよ、ただ…ただ私は先生が心配だったから」
「試しにさ、楓、腕に抱きついてきてくれたりしない?」
「へっ!?何突然」
「…まあまあ、人助けだと思って。」
自分でも意味がわからない理由で楓に頼む
「…こう?かな?なんか恥ずかしいよ」
楓はオレの隣に座るとさっきの女性と同じように腕を組んできた
「…っ」
凄まじい衝撃だった
服もはだけてないのに、オレの中の理性が吹っ飛びそうなくらいドキドキして、
あまりにも可愛くて、自分でも酒が回るのがわかる
「はぁ、お前、可愛すぎだろ…もうだめだ、オレは楓に惚れすぎてるんだろうな…」
「ちょ、ちょっと本当にどうしちゃったの?恥ずかしいよ」
恥ずかしそうに楓はそっと腕から離れた
「いや、情けない話なんだけどさ
誰に見られてたかわからないし、楓の耳に入って悩まれたりしたら凄くつらいから、話すよ。
さっきまで男友達と飲みに行っていたんだ。」
「うん?」
「そしたら、女性3人がオレを囲んできて、おそらく媚薬とか、睡眠薬とかその類のものを盛った酒を出されて、まんまと引っかかってな…気づいた時は視界もグラグラだし、体がうまく動かなくて」