第18章 千手一族とうちは一族
「やめてくれよ、まだ決まってないから!綱手様が目を覚ましてくれないと本当に困るよ…特に楓、テンゾウはどうでもいいけどそんな距離置かれたら先生泣いちゃいます」
「ちょっと待って!僕は
どうでもいいってなんですか!?」
「ふふっ…」
「楓はいいよねぇ!いつも特別なんだからもう!」
「テンゾウお兄ちゃんがいじられるのは、あまりに面白い顔するからだよ〜ふふっ」
「この手のひらくるりんぱめ!」
「ひゃー!!やめて!ここで暴れたら危な…あははっくすぐったいやめてええ!」
右隣のテンゾウお兄ちゃんが私を思いっきりくすぐるとそれから逃げるように私は左に移動する
「ギブギブ!助けて…!きゃー!!」
あまりのくすぐったさから体勢を崩し私はカカシ先生の上に上半身が乗っていた
くるっと振り向くと膝枕をしてもらっているような体勢になり、
ふと先生と目が合う
「楓」
テンゾウお兄ちゃんは疲れて背もたれに寄りかかりぐったりとしていた
「カカシ先生、ふふっ、楽しいね」
「そりゃ良かった」
「火影様になっても、こうやって話してくれる?」
「あぁ、そりゃそうでしょ。何も変わらないよ」
「うん。」
声を出さずに口だけ動かしてカカシ先生に伝える
「(すき!)」
それを見るなり先生は目を細めて笑うと膝の上で私の頭をまた撫でてくれていた
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「もう帰っちゃうの?テンゾウお兄ちゃん、カカシ先生…」
「ごめんね、今日は修行どころじゃなくて。明日からまたビシバシやるから、ちゃんと今日は寝ておくんだよ。」
「はーーーーーーい。テンゾウ先生」
「はいが長いよ。はいは短く!」
「はーーーーーーーーーーーーーい」
いつもの怖い顔(のつもり)のテンゾウお兄ちゃんはぶつぶつ小言を言いながら先に歩き帰り始めた
「んじゃ、オレも行くよ。明日からはテンゾウと修行頑張りなさいね」
「…うん。カカシ先生も、おやすみなさい」
「うん。おやすみ。またね。」