第17章 わたあめより甘い
「…楓……、オレの理性もしかして試してる?これでも相当我慢してるんだけど…」
「わ、私だって…カカシ先生とキスしたかったんだもん…」
「もう一回してくれる?」
「もう無理!」
そういって大きなわたあめで顔を隠しながら楓は綿飴を食べた
そんな可愛い姿を見たらもう我慢ができなかった
ーーードンッ
オレは衝動的にその綿飴を持った細い腕を掴み、壁側に楓を押しやる
「ひゃっ…!」
「オレにももう少しわたあめちょうだい?」
「えっカカシ先…んんっ…」
浴衣の楓を見た時からずっと抑えていた欲望が爆発する
わたあめで甘くなった唇に舌をなぞる
「ぁっ…」
漏れた声と共に少しだけ開いた口に自分の舌を入れると
遠慮がちに楓の舌が自分のものと触れた
電撃が走ったかのような快感で頭の中が真っ白になる
ぱちぱちと弾けるような強い刺激にもう歯止めが効かなくなっていた
自分は無我夢中で楓を求める
「……んっ、んぅ…」
楓が開いた方の手でぎゅっとオレの裾を掴む
可愛い動作や仕草はオレの衝動に拍車をかけるだけだった
「はぁ…っ、可愛すぎるのが悪い…。だめ、楓もっと…」
口では楓の舌を捉え、腰に手をまわし自分に近づける
少しでも近くにいたい
これでもまだ楓が足りない。
(好きだ…好きだ……)
欲望のまま楓を貪りつづける
「んっ、あっ…カカシせ…んんぅ…だめっ私…っ!」
オレは腕を掴んでいた方の手を離し楓の頭の後ろにまわす。
「んん…っ!」
可愛い声を聞くたびにもう止められなくなっていた
どちらのものかわからない唾液が口の端を伝う
「んぅ…ぁっ…あぁ…っ!!んっ!!」
楓の体がビクッと大きく反応し、崩れた
「はぁっ、はぁっ、だ、だめ私…なんか変になっちゃ…な、何…これ…」
地面にへたり込む楓を見て初めて正気に戻る
ーーーやりすぎてしまった
「す、すまない…その、楓があまりにも可愛すぎて、オレの理性が全く働かなくなって…本当にごめん…無理矢理本当にごめんな…」
いくら恋人でも相手に合わせて少しずつ進まなきゃいけないのに、
なんてことをしてしまったのだろう