第17章 わたあめより甘い
カカシside
(いやいやいや、あれは可愛すぎるだろ…落ち着け、落ち着け…)
楓の浴衣姿があまりにも綺麗で自分の心臓は未だにドキドキしていた
「お客様お待たせしました。こちら着付けさせていただきますね」
「えっと、自分は浴衣着なくてもいいんですが…」
「せっかくのお出かけ、お揃いで着たら彼女さん喜ぶと思いますよ」
「そういうもんなんですかね…?」
何年振り、下手したら十何年振りに浴衣の袖を通すと、昔オビト達とお祭りに行った事を思い出し、心が躍るのを感じた
「普段は何されているんですか?」
「自分はただの忍です。彼女も、優秀な忍でして、いつも忍服しか着ないので…さっきは取り乱した姿を見せてしまって恥ずかしい限りです。」
「いいえいいえ!彼女さん、本当に似合っていましたから…。ちなみに先生って呼ばれていましたけど…」
「あー、やっぱり気付かれちゃいますよね。年の差も少しありまして…まんまと生徒に惹かれてしまったダメな師です…ははっ…」
周りに偏見の目で見られないか楓に対して申し訳ない気持ちになる
「いやいや!嫌な気持ちにさせてしまったなら申し訳ないです。逆の意味で…。あまりにもお似合いでしたから聞いてしまったんです。その、お二人ともとても綺麗ですので、年の差もあまりわからなくて混乱してしまいまして…」
「えっ、そう、ですか。」
(オレと楓はそんなふうに見られるのか…?)
「先生と生徒、いいじゃないですか。実は自分の妻も歳がだいぶ離れていまして…妻の方が上なんですが、
結局身分や歳、職業とか関係なく、恋愛は自分の気持ちが1番大切なんです。
自分も妻と付き合ってからたくさん悩むことはありましたが、今まで一度も後悔はしたことはありませんから。
さて、話してばかりで申し訳ないです。できました。すごくお似合いです!」
「…ありがとうございます」