第17章 わたあめより甘い
楓side
木の葉の里は少しずつ復興していっており、建物もテンゾウお兄ちゃんの体力と引き換えに次々と完成していた
「もうここの通りも元通りになりつつあるね!」
「そうだな。テンゾウのやつ、今頃別のところで悲鳴をあげてそうだ。」
カカシ先生は両手をポケットに入れながら歩幅を合わせて隣を歩いてくれていた
(今日もかっこいいなぁ…)
「あれ!?楓!?」
聞き慣れた声の方を振り返るとサクラちゃんが駆け寄ってきた
「サクラちゃん!あの、その…心配かけてごめんね。治療ありがとう!」
「わーーー、よかった!楓のかわいい顔も健在…!あぁ、あたし、医療忍術習ってて良かった〜。我ながら完璧!かわいい!!あーーほんとによかったよ〜」
骨が折れるのではないかという勢いで抱きしめられる
「あ、てか、あれ?カカシ先生もいたんだ」
「”も”ってなによ。”も”って。ちょっと楓から離れなさい、潰れちゃうでしょ。」
「あっ、楓ごめん!」
「ふふ、大丈夫大丈夫!」
和やかな空気に幸せを感じているとサクラちゃんが突然質問をしてくる
「…で、2人はデート?デートですか!?」
(えっ!どうしよう、隠すつもりだったけど…)
チラッと横を見るとカカシ先生はにこっと私に目で合図してから口を開いた
「んー。だといいんだけどね。ちょっとした任務。たまたま楓と会ったから手伝ってもらおうと思って」
(…先生……さすがだ…)
「あ、そうなんだ。楓大丈夫?手伝おうか?」
「えっ、いや、その…」
「うそうそ!困ってる楓も可愛い〜!デート楽しんでね〜!」
嵐のように去っていくサクラちゃんをただただ呆然と眺めていた
(ば、バレてるの…?)