第16章 憎しみの渦
カカシ先生がサスケ君と戦っている途中だった
遠くから声が聞こえる
「もうそろそろ、時間だねぇ」
「サスケ、そろそろ行くぞ。集合だ。遊ぶのはそこまでにしろ。
それと首元のその花はどうにか抜けないのか」
ぼんやりとした視界の向こうにオレンジ色の仮面をした男と、地面から生えた人が見えた
(ーー暁だ…)
「また会ったな、カカシ。それにしても、そこに倒れてる女、陽のチャクラを使えるとは。面白いものが見れたよ」
「お前らは…っ!」
あの2人はイタチを追っている時に会った人だ
「生憎話をしてる時間はなくてねぇ〜、でも、その女の子。ふふ、また会うことがあるかもね〜」
白い地面から生えた人がケタケタと笑う
「ふんっ…」
サスケ君はカカシ先生から離れて暁の2人の元に歩く
「サスケ君…っ……待って…」
サスケ君が振り向く
「待ってるからね…私、待ってるから……」
サスケ君は何も答えなかった
ぼやけた視界の向こうで暁2人とサスケ君がオレンジ色の仮面の男の目に吸い込まれるように一瞬で消えた