第16章 憎しみの渦
「…ご、ごめんなさい。」
サスケ君の気持ちはわからない
どうしてそんなことしたの??
何が目的で暁に入ったの…?
イタチを倒したのに、どうして木の葉に帰ってきてくれないの??
訳がわからないまま私は堪えていた涙を流してしまう
「泣きたいのはこっちなんだよ!うちはサスケの事知ってる事はなんでも話せ!!!あいつ、ぶっ殺してやる…」
相手の目にも涙が浮かんでいるのが見える
「本当に、ごめんなさい…」
(でも、サスケ君を殺しても…)
ーー憎しみの連鎖。
ナルト君が話していた。
ペインはどうして同じ自来也様の弟子でありながらあんな事をしたのか
世の中から愛がある限り、憎しみもまた伴うと…
そしてナルト君自身も私たちが殺されたことがわかった時憎くて仕方なかったと
それでもナルト君はペインを殺さなかった。
そして私は今ここで生きている。
(そこでまたサスケ君を殺しても、また憎しみの連鎖が起きてしまう…
でもどうすればいいのか、私にはわからない…)
私は考えるより先に体を起こして土下座をしていた