第16章 憎しみの渦
「…っ。」
私は3人の背中をただ涙を堪えて見ることしかできなかった
「楓は行かなくていいの?」
カカシ先生が私の肩にそっと手を乗せる
「…うん。今、少しの間だけでも根にいた私が…
途中で七班に入ってきた私が…変に一緒に行って、2人を傷つけたり怒らせたりしたくない。」
「楓はもう立派な第七班のメンバーだよ?何回も先生言ってるじゃない」
肩に回された手が私の頭の上にくると優しく撫でてくれた
「サスケ君のこと、一番辛いのはあの2人なのかなって。私も凄く辛いけど、どこまで私が出ていいのかわからなくて怖い。」
「そっか。大丈夫だよ。楓がサスケの事もナルト達のことも大切に思ってるのはみんな知ってるから。」
「…ほんと?」
「あぁ、ほんと。ほら、行っておいで。サイのこと助けないとね?」
「カカシ先生、今こんなこと言うの、変かもしれないけど…」
「うん、どうした?」
「…うぅん、やっぱりなんでもない!
先生、本当にありがとう。行ってくる」
「ん。行ってらっしゃい」
私は3人を探しに駆け出した