第16章 憎しみの渦
「結局食べられてよかったわねー?ナルト」
「やっぱりこれだよな〜!オレってばまた修行頑張れるってばよ〜」
「ナルト君は少し休んで?無理しすぎちゃダメだよ」
一楽の帰り道、そんなことを話しながらカカシ先生とサクラちゃん、ナルト君と4人で歩いていると焦った様子のキバ君が声をかけてきた
五影会談に火影も参加しなければいけないけれど
ペイン戦で力を使いすぎた綱手様が目を覚まさず
火影代行としてダンゾウが出席するということだった。
それだけではなく火影代行としてダンゾウはサスケ君が木の葉の抜け忍として国際指名手配としたという。
「えっ…それは…本当、なの…?」
自分が出した声は自分でも驚くほど震えていた
「なんで!サスケのことは綱手のばーちゃんが連れ戻す事許可してくれてただろ!?ダンゾウってやつはなんなんだってばよ!?」
「知らねーよ!オレだってさっき話聞いたばっかりなんだ、サイが所属する根を率いっているやつだって聞いたけどお前らこそなんも知らねーのかよ!?」
「サイ…サイはその人のこと詳しいの?サイもその人のいいなりになるってこと?」
キバ君の言葉にサクラちゃんが険しい顔で答える
(サイは、サイは悪くないの…止めないと…)
「だ、ダンゾウの事は…私も知ってるよ…。サイがいまだにダンゾウの元で動いてるのは事実だけど、
でも彼は自分の意思で動くって言ってた。それはサスケ君を追ってサイと大蛇丸のアジトに向かった帰りにナルト君たちにも話したって、私サイから聞いてるよ」
ピリつく空気に心が張り裂けそうだった
「だからってここでちんたら話してる場合かよ!オレはダンゾウってやつのところに行くってばよ!」