第4章 兄
テンゾウお兄ちゃん。
暗部に所属している、今は私の師匠と呼べる人だ。
テンゾウお兄ちゃんとの出会いはカカシ先生からの紹介だった
「楓、お前のチャクラの性質は水と土だ。俺に教わるより他の奴に教わったほうがいいだろう。丁度俺の知り合いでいい奴がいるんだが……、ほら、コッチコッチ」
カカシ先生が手招きして現れたのがテンゾウお兄ちゃんだった。
「こちら、テンゾウ君。」
「今はもうその名前じゃないんですけどね、カカシ先輩…」
(カカシ先生の後輩なのかな…?)
「始めまして。僕の事はお好きに呼んでくださいね。」
「は、はじめまして!テンゾウさん、第七班の立花楓です」
握手を交わすと何故か一瞬テンゾウお兄ちゃんは驚いてから、にっこりと作り笑顔を作ったのだった。
その日軽く修行を見てもらった帰り道、
「ねぇねぇ、テンゾウさん、テンゾウお兄ちゃんって呼んでいい?」
ブッ!と吹いてあからさまに驚くテンゾウお兄ちゃん
あんまり深い意味はなかった。
ただ、あの時何となくそう呼びたかった。
握手をした時、暖かい感じがした
「ナルト君って子がいてね、すごく明るくて、〜のおっちゃん、〜のおばちゃんって、みーんなにフランクで楽しい子が同じ班にいるの!
すごく憧れてて。
でもテンゾウさん、おっちゃんって感じじゃないし、ならお兄ちゃんかなー?なんて?」
「まぁ、好きに呼んでいいって言ったのは僕だからなぁ。少し照れくさいけど……はは、流石カカシ班なだけあるね。まいったなぁ〜」
ぽりぽりと頭をかく
「なんか家族ができたみたいで嬉しいなぁ〜!」