第15章 愛のその先に
楓side
しばらくカカシ先生は私を離さず私はずっと抱きしめられていた
ぼーっとしていると突然先程のやりとりを思い出す
(ちょっと待って…さっきカカシ先生、私のこと好きって言った…??)
「えっ、ちょ…」
(そもそも私は死んだはずだし、さっきまでお父さんお母さんといたのに、何が起きてるの?
夢?夢なの??)
しかし死に間際先生が私のことを好きだって言ってくれていた事を思い出す
(それで私嬉しくって、最後に先生の隣で良かったって…)
つまり…
(ーーー私、両思いだったって事!?!?!?)
びっくりして思わず先生を突き飛ばす
「あ、ごめんなさ…、カカシ先生…」
大好きなその姿を見た瞬間言葉が詰まる
「……え、好きって…どういう……
言い終わるよりも先にあの日のようにカカシ先生がマスクを下げ、額にキスをしてきた
「…えっ、ええええ!?!?」
「うん。そういうことだから。もうオレの前で死ぬのも離れるのもダメ。」
「…う、嘘?」
「嘘じゃないよ。…あ、先に言っておくけど、もうオレは自分の気持ちに嘘もつかないし、結構嫉妬深いから、よろしくね?」
理解が追いついてない私を置いて彼はにこにこと笑っている
(て、てかなんで先生はこの状況を冷静に受け止められているわけ?!)
「ほ、ほんと…なの?同じだったの?」
コクンと頷く先生の顔を見てまた涙が浮かぶ
「お、おおお、遅い!ひどい!私ずっと好きって言ってたのに…!それに先生、好きな人がいるみたいだったから、必死に必死に諦めようとしてたのに…っ!!!」
ポカポカと先生の胸を叩くとまた先生に包まれる
「なっ!?」
「んー、、何を勘違いしてるのかオレの好きな人って最初からずっと楓なんだけど、まぁそんなことは置いておいて
遅くなってごめん。ずっと嘘ついてて、本当にごめんな。」
嬉しいような信じられない気持ちが混ざる中私はなんとか声を出す
「ほ、本当…?」
「ん。本当。」
「う、うわぁぁぁぁぁあ!!!!」
一気に昇る恥ずかしさと共に私は思い切り声を出してしまうのだった