第15章 愛のその先に
目を開けると青空がうつる
「……っ」
(ここは…)
妙に軽い体を起こす
周りは当たり一面何もないがガヤガヤとたくさんの人の声が聞こえてくる
「そんな、まさか…何故……」
(確かに死んだはず、なのにオレは生き返った…のか?)
信じられない現象が起きてる中
周りからも同じ声が聞こえる
生き返った人を泣いて喜ぶ人の声
信じられないと驚く声
オレも手のひらを見て握って開き
オレが生きている事を実感する
同時に手袋についた血を見て咄嗟に声をあげた
「楓!?」
真横に桃色の花に包まれて眠る彼女の姿を見つける
「楓…っ!楓!!!」
思わずその体を揺さぶるとオレを先ほど包んでいた光が彼女を包む
「…ん……ぅ…」
「楓!!!」
「…ぇ……カカシ、先生…?」
彼女が眩しそうに目を開いた瞬間オレは彼女を強く抱きしめていた
「楓、楓…っ!無茶して…!」
「…え?えっ??カカシ先生…?なんで、私…」
柔らかく強く抱きしめたら折れてしまうのではないかと思うその体は
先ほどの体と違いあたたかい
「…好きだ、大好きだ。ごめんな、伝えられなくて。でも伝えられて良かった、楓、大好きだ、絶対また会えたら伝えようと思ってたんだ」
突然また彼女が消えたらと思うと早口で感情をぶつける
まだ状況を理解してない彼女は驚いて固まっていた