第15章 愛のその先に
カカシside
「父さん、オレは父さんがオレの父さんで良かったと思ってるよ。
オレがここにくる直前、一番大切な人にオレは守られたんだ。凄く胸が温かくなったよ。
父さんが死んだ後オレの心はずっと冷たいままだった。
なんで父さんは仲間のために掟を破って、周りに恨まれて父さんは自決を選んだのかずっとわからなかった。なんでオレを置いて行ったんだって、憎んでまでいたのかもしれない。
でも、守りたい人ができて、オレを守りたいと思ってくれる人ができて
愛を知って、やっと理解できたんだ。
それで、それを大切にした父さんを今は尊敬してるし、そんな人の息子として生まれたこと、誇りに思ってる」
楓との思い出を振り返りながらオレは父さんと話していた
その矢先に自分の周りに光がまとわり、何かに引っ張られる感覚が全身に広がる
(…これは……?)
「…カカシ、どうやらお前はここにくるにはまだ早かったようだな」
「…と、父さん?」
「お前の本音が聞けて良かった。戻ったらそのお前の大切な人にも伝えてくれ。ありがとう。」
「…えっ、父さん…!」
光が強く自分を引っ張る
「強く生きろ、カカシ。オレは気長にお前がまた顔を見せてくれるのを待っているから、な?」
そうして父さんの笑顔を見た瞬間オレの意識は途切れた