第14章 戦場、木の葉
サクラside
あちこちで砂埃が舞い、建物が崩れ、悲鳴が聞こえる
(一体何が起きているの…?)
そう思いながら駆けている途中
突然目の前が真っ白になった
「……っ…」
物凄い音で耳が一瞬詰まるように聞こえなくなる
そっと瞼を開けると目の前は更地と化していた
「……そんな…まさか…」
木の葉の里が一瞬にして消えた
「…!!!」
土色一色で染まる景色をみて絶望する
(なんで、どうして…どうしてこんなことに…!)
膝から崩れ落ち
ぽたりと地面に雫が染みていく
「…もう、もう耐えられないよ…。耐えられないよ…。なんでこんなことに…ねぇ、こんなの嘘だよね!?
助けて…。戻ってきてよ…、ねぇ…助けてよ!!!ナルト!!!!」
おねがい、たすけて…
強い風が吹く
煙の中大きなシルエットがみえる
(あれは…)
「ナ…ルト……?」
(貴方なら…どうか、どうかこの悪夢を止めて…)
私は藁にもすがる思いで両手をついた地面の砂利を握りしめた