第14章 戦場、木の葉
楓side
(カカシ先生…、私、本当に幸せな人生だった。
ありがとう…)
色とりどりの花が咲く丘で私は青空を見上げる
風が吹いて前髪が視界に入る
そっとかきあげると懐かしい後ろ姿が目に入る
「ヒマリ…!」
「えっ、楓!?」
「久しぶり。ここ、すごくキレイだね」
「うん、昔を思い出すね。ここはずーっと平和だよ」
ヒマリの周りには桃色の花が一面に咲き乱れ、栗色の髪を揺らしながらヒマリが笑う
「ずっと会いたかったよ」
「うん、私も。」
ヒマリの手を取ろうとするとキラキラと消えていく
「…あっ……」
ヒマリがいなくなり突然3人の人影が見える
第九班のみんなだ。
「…みんな!!!」
「楓…?」
「ごめんなさい、私、あの時みんなのこと助けられなくて…ごめんなさい…っ!」
「ううん、楓が里に戻ってくれたから、任務のレベルを誤魔化して依頼した人も、私たちを襲った人たちも捕まったんだ」
「私、私怖くて…」
「楓、私があの時言ったのは助けてじゃないよ。逃げてって言ったの」
「おう、ほんと気にすんな。それよりも楓、いろんな話聞かせてくれよ。」
「ありがとう…すごく素敵な仲間に出会ったんだ。
たくさん話したいことがあるよ」
「ほら、こっちにおいで」
またキラキラとみんなが先に消えていく
「あれっ…?みんな…?」
私は白い世界でみんなを追い続ける
ヒマリ、みんな…どこにいったの?
しばらく歩くとなんだか懐かしい後ろ姿の2人が見える
「今度は…お父さん?お母さん…?」
「…あぁ、楓。元気にしてた?ごめんね、置いていってしまって」
「楓、会いたかった…」
「懐かしい。久しぶり、お父さん、お母さん。私たくさん頑張ったよ」
「木の葉の里にしっかり逃げられたのか?」
「うん、お父さん。ちゃんと私、木の葉の里に逃げたよ。あまりあの後のことは覚えてないけど…」
「その服、忍になったんだね。たくさん活躍したんでしょう?」
「うん、最後に大好きな人を守ったよ。お父さんお母さん、私ね素敵な仲間に出会えたの。
友達の事、大好きな先生のこと、たくさん聞いて欲しいよ!あのね、あのね…ーーーー