第13章 祝福の花びら
「うーん…この数字たちは何を表すんだろう…法則性もないし、やっぱり素人の私じゃ全然わからないなぁ…」
「でもさ、どうして最初だけカタカナなんだってばよ?」
……え?
「「か、カタカナ!?」」
シカマル君と私が身を乗り出して写真を見る
「ほら、これ。カタカナの「タ」その後数字が続くだろ。エロ仙人のタって、癖字で丸くて、よく原稿読まされてたんだけど、読みにくかったから覚えてるんだってばよ。」
「えっ、えぇ…これ数字の9にしか見えなかったよ…」
「お、同じくだ…。つかナルト、これがカタカナの「タ」だってそんな大事なことなんですぐ言わなかったんだよ…」
「だってそれがタだってわかったからって、それがなんだってばよ?」
シカマル君は一瞬目を閉じて、あれだ!例えばお前の言ってた本だ!と動き始めた
「ナルト!自来也様の出した本はいくつある?「タ」に心当たりはないか?」
「うーん…4-5冊くらいかな…」
「よし、そしたらとりあえず全部調べ…
シカマル君がそう言いかけた時私の後ろから懐かしい香りがする
(あ…この香りはカカシ先生…)
振り返るとカカシ先生が窓をあけて部屋の中に顔を出していた
「よっ、楓ちゃん。」
「やっぱり、カカシ先生だったんだ。」
窓側に座っていた私は先生の方を向きながら話す
「やっぱりってなによ?」
「ふふ、香りで気づいたの。カカシ先生だと思って振り返ったら先生がいたから。」
(昔から使っている石鹸とか、変わらないのかな?)
「あ、そう…」
先生はなぜか額当てを触って少し恥ずかしそうにしながら、シカマル君に話しかけた
「タ、の事だけど、おそらくこれのことだ。」
そう言って先生が本を見せる
「…イチャイチャタクティクスの…」
「「「タ!」」」
「たまたま通りがかったら話が聞こえてきてさ。だいたい話は聞かせてもらったよ。」
「これってば、修行で一緒に旅してた時にエロ仙人が書いてた本!」
「やっぱり自来也様はナルト君に暗号を託してたんだね。」
なんだかうるうるしてしまう
「楓ちゃん、ありがとな。でも泣いてる暇ないってばよ!」
ナルト君が乱暴に私の頭をぐちゃぐちゃ撫でる
「泣いてないって!……まだ!」
「あぁ、全部終わらせてから泣こうな!」
「だから!泣いてないってば!」