• テキストサイズ

届かぬ想いと隣の君【NARUTO】

第12章 草の壁


「本当、幾つになってもナルトはうるっさいわよね〜」

サクラちゃんが呆れたように話す

「ふふ、なんかさ、昔を思い出すね。」

サスケ君がいた頃を思い出して少し切ない気持ちになりながら、
それでもいつかまた同じ時間を過ごせると信じてラーメンを啜る

「ナルトさ、私が治療してた時、サスケに近づけた気がするって笑ってたの。あんなに大怪我してたのに」

「サクラちゃん…」

「…へへ、ごめんね!私たちも強くならないとね!」

サクラちゃんは一瞬表情を曇らせたがすぐに笑顔に戻った

サスケ君を追い続ける事に、無意識に迷いがあったのかもしれない。

「サクラちゃん。私ね、一時期サイと同じ暗部に所属してたの。あの時の話はほとんど話してなかったよね。」

一瞬サクラちゃんは驚くと、うん、と短く返事をしてくれた

「私が元々いた第九班のみんなはね、私以外みんな死んだの。私の目の前で。
私だけ生き残ってしまって、それでここにきた。
それなのに第七班でみんなが私に優しくしてくれて。
こんなに優しい世界にいちゃダメだ、守られる側にいる権利なんかないって思って。
それであの時木の葉を下から支える暗部に行く事にしたの。
汚れ仕事だってなんだって、木の葉のためならなんだってするつもりだった。
でも、そこでも親友を失った。」

「えっ…」

「サクラちゃんとナルト君に嫌われたくなくて、ずっとそのこと話せなかった。守られてばっかりの自分が嫌で仕方なかったの。

でもね、今回ナルト君たちと一緒に戦って、守る側の気持ちも少しだけ、わかった気がして。」
/ 372ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp