第12章 草の壁
「カカシ先生っ!、イノちゃん!チョウジ君…っ!!!」
花びらの中から楓が駆け寄るのが見える
「…っ!楓!!?」
「楓、よくやったね。雑草も沢山絡めば強くなるね。」
「ありがとう!なんとか間に合ったね、テンゾウお兄ちゃんが水遁で援助してくれたからだよ!」
「楓ちゃん!すごいってばよ…!」
「やーん!ねぇサイ!今の楓めっちゃ可愛くないっ!?」
「楓は元々可愛いけど、戦ってる楓は本当にかっこよくて可愛いよね。」
「きゃー!サイのくせによくわかってる〜!!!」
「ちょっと、やめて!恥ずかしいよ、テンゾウお兄ちゃんの援助のおかげだって…っ!」
花びらが舞う中、楓だけでなく、テンゾウ、そしてナルトたちが走って増援に来てくれた
「カカシ先生、大丈夫?」
最初に自分に駆け寄ってくれたのは楓だった。
彼女が近づくだけでふわりと花の甘い香りがする。
「ありがとう…正直、助かったよ…」
目の前には楓が咄嗟に作ったであろう雑草が絡まって作られた壁が高くあり、
さっきの爆発音は角都の攻撃がこの壁にぶつかった音だとわかる
「カカシ先生、私でも今度は役に立てるかな?」
少し不安そうに、でもまっすぐ彼女の瞳は敵を捉えていた
「なんだか、助けられてばっかりだね、オレ。」
「ふふっ、そんな事ないよ。だってカカシ先生、私のこと守ってくれるんでしょ?」
楓はこちらにやわらかな笑顔を向けた
「ありがとう。絶対守るよ。」
ーーー命に変えても、必ず。